実父が医師から言われた言葉。『年を越すのは難しい』
84歳になる実家の父。
胃がん、大腸がんなどを患いながらそのたびに乗り越えてきた。
サラリーマンを続けながら、
大型特殊、船舶、セスナの操縦、華道の師範、柔道師範等様々な免許を取得。
あんなに人生を楽しんだ人も珍しいだろう。
その父が数か月前から食事が食べられなくなっていた。
鼻からチューブで栄養を送っている。
今は看取りを含めた意味での病院に入院している。
コロナ禍ということもあり面会が許されず長く顔を見ていなかったのだが、
医師から、「もう、いいでしょう」との言葉。
もちろん、一親等親族に限り、ワクチン2回接種が終わっている、一人づつ15分以内など、かなり制限もあるけれど、少し話をしてきた。
久しぶりに顔を見ると、骨と皮だけの姿が痛々しい。
『年を越すのは難しい』などと言われると覚悟はしていたがキツいものがある。
そして、この鼻にチューブを抜くと命の灯が消える、
そう思うと涙があふれてくる。
もしものことがあれば、原因は【老衰】だそうだ。
認知の症状もほとんどなく、いろいろなことを正常に感じることはできている模様。
活動的な人だっただけに、こうしてベッド上で動く体力もなく、言葉を発することも大変な状態はさぞつらいだろう。
去年、免許の返納を嫌がった時、親族中で無理やり取り上げた形になったことが悔やまれる。
もう少し、父の気持ちを考え、寄り添った言い方ができなかったかと…
思考が正常だからこそ、父が苦しんでいるのではないかと考えるといたたまれない。
今回は主人と交代で面会をしたが、次は息子の顔を爺に見せてあげたい。