kirarin_star’s diary

行き詰った時、苦しくなった時、幸せに浸りたい時、座る椅子が欲しくありませんか?日々の記憶が椅子となり、私を支えてくれると信じたい…

復活の日

新型コロナなるものが全世界で暴れている。

 

毎日のように世界各地で感染した人数などが発表されている。

 

中国で騒がれ始めてから、

 

瞬く間に各国に広がり、

 

日本でも『都市封鎖』などと言われている。

 

 

 

ニュースなどを聞いていると、

 

屋形船で同席しただの、

 

食事を共にしただの、

 

日常で誰にでもある普通の行為で、

 

驚くほどいとも簡単に感染する。

 

 

 

最近、中学生の頃読んだ本を思い出すことがある。

 

復活の日』だ。

 

小松左京が1964年に書き下ろしたSF小説

 

同じタイトルで映画化されたものを見た友人に勧められて、

 

少ないお小遣いをはたいてこの本を買った。

 

学校の図書室でしか本を読んだことがなかった中1が、

 

初めて買った、そして面白いと思った本である。

 

 

 

あらすじは、

 

極秘に開発された毒性の強いウイルスが、

 

スパイに盗まれ、事故で山中にばらまかれる。

 

感染すると、謎の心臓発作で次々と人が死んでいくのだ。

 

最初は感染経路が丁寧に描かれ、

 

徐々に人々の日常に忍び寄ってくる。

 

人々が異変と恐怖に気付いた時には、

 

世界各地で人々が死んでいるのだ。

 

中学生の私は、

 

片田舎で、突然意識をなくして事故を起こした若者を最初に、

 

人々が、気がつけば満員だったはずの通勤電車に余裕があるのに気付く描写に、恐怖を覚えたものだ。

 

そして昨今のコロナのニュースに、

 

感受性豊かだった中学生が蘇るのだ。

 

対岸の火事だったのに、

 

気がつけば忍び寄って、自分に降りかかって。

 

 

 

小説では、人々が死んでもなお生きている核兵器が、

 

皮肉にもウイルスを抑え、

 

人類を救うのだが。

 

コロナは、これ以上人が死ぬ前になんとかせねば…

 

 

 

中学生の頃の感動が、

 

こんなにはっきりと蘇るとは。

 

 

もう一度、復活の日、読んでみようかな?

 

 

 

コンセプトは気取らず。

小さな記憶に救われることもあるかも…