失禁
障がいのある長男を施設へ迎えに行った。
いつものようにお気に入りの椅子に座って待っていた。
ニコニコしながら…
あれっ?
朝着ていた服と違う。
「着替えたの?」
聞いても、もちろん答えない。
職員が、
「さっきからちっともお母さんを見ない」
ホントだ!
全く目を合わせようとしない。
職員が、
「失禁がありました」
なるほど。
そういうことか。
トイレの自立ができていないので、失禁は仕方ない。
数ヶ月ぶりのことで、
本人も決まりが悪いようで…
こんなにしっかりとした気持ちがあるのに、
どうしてトイレの自立すらできないのか…
不思議ではあるが、仕方がない。
とぼけたように目を逸らすこの子のかわいいこと!
コンセプトはなるようになるさ。
やっとたどり着いた言葉。
だって、先は長いんだから。